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2010年5月 3日 (月)

徳の影 - 失ったもの、見つけたもの(Lost & Found) - 3

徳の影 - 失ったもの、見つけたもの(Lost & Found) - 3 が更新されました。

メンドクサイ方はそのままコピペ↓

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これは、失ったもの、見つけたもの(Lost & Found) - 2の続きの物語です

兵卒クラッグ(Private Crag)は自分を誇りに思っていた。彼は一流になれたのだ。俺にとっては、もうスリ行為なんてくだらないものだ。もう路地裏でサイコロ賭博なんて俺には似合わない。遂にまっとうな仕事に就いたのだ。クラッグは、ドアの彼の持ち場から薄暗い部屋を監視していた。そこには彼の他にたった2人しかいなかった。彼らは彼の給料よりいい生活をしている。そうだ。この俺の状況。これが一流というものだ。

部屋の中央には輝く球体があり、制服姿の男と、露出度が高く威圧的という独特な衣服で着飾った女性をかすかな青い光が照らしていた。男はその派閥での高位幹部、トードストーン中尉(Lieutenant Toadstone)である。女性は比類なき暗黒の支配者ミナックス(Minax)、その人であった。

トードストーン中尉が沈黙を破った。「ご覧になったでしょう? ご主人様。私が言った通りになりました。失われしものが見つかったのです」彼は鼻につくような微笑みを浮かべた。

「確かにそうね」

数週間前、ドーン女王(Queen Dawn)、デクスター(Dexter)、アベリー(Avery)、そしてねずみのシェリー(Sherry the mouse)がロード・ブリティッシュ(Lord British)の宝物庫における発見について議論しているのを、ミナックスは輝く水晶球の中に見ていた。

「トードストーン、よくやったわね……」ミナックスは台座から球体を取り、しっかりと握った。「間もなく、私は失われたクリスタルを再び手にすることでしょう。そして、ロード・ブリティッシュがいない今、誰も私のトランメル全土支配を止めることは出来ないのよ!」彼女は小さな映像をじっと見上げて不遜な笑みを漏らした。

クラッグは出入口の彼の持ち場で、その発言の後に最適な彼女の笑い声にとても感銘を受けた。これはまさしく彼が加入した理由そのものである。「我々が所在を把握した今、我々がそれをどのようにして手にいれるかですな。女王様?」トードストーン中尉はお辞儀をしながら言った。

ライトニングの爆風がトードストーンを壁に吹き飛ばした。「それは誤った質問よ。トードストーン!」ミナックスは金切り声を上げた。すぐに彼女はいつもの魅惑的な態度に戻り、水晶球を台座に戻すために恥ずかしそうに向きを変えた。「じゃぁ、もう一度やってみなさい」

答えがない。少し後に、ドサッ、という音がした。

ミナックスは急いでトードストーンの元に戻った。ある扉の影の中で、彼はうつ伏せに倒れていた。ミナックスはきょろきょろした。「冗談はおやめ、トードストーン。倒れていても何にもならないわ。正しい質問はこうよ。『貴方が私のために手に入れてくる』」

トードストーンは動かなかった。

クラッグは、ミナックスが部屋を横切りトードストーンのそばでかがんでいるのを見たので、無視される事は特典と言えるな、と密かに思った。しかし、事の重大さの衝撃で、一瞬にしてぱっと注意力が戻ってきた。ミナックスは何かを調べていた。どうやら、壁のコート掛けの杭が折れ、中尉の背中から突き出ているようだ。ミナックスは素早く手を引っ込めると、吐き気を催し、唇を歪めた。悪心が苛立へ変化するのは早かった。彼女は立ち上がって周りを見回し、誰かがこの事態に気づいていないかどうかを確認した。

ただ一人の目撃者。それはクラッグだった。

彼女のマスカラは濃かったが、トードストーンの躰を検分するのと同じような厳しさで、兵卒クラッグを見た。ミナックスはスワンプドラゴンがボグリングに微笑むようにクラッグへ微笑んだ。「護衛、お前の名前は?」

「クラッグです。ご主人様」兵卒クラッグは、面倒な状況のただ一人の目撃者であることの意味するところを知り、十分速く走り、トードストーンの運命から逃れんと決心しようとしていた。

「トードストーン中尉はメイジ評議会を偵察するためにマジンシアへ発ったところよ。彼は数日間戻ってこないでしょうね……。そうよね?」

「はい。ご主人様。その躰の処分は私が致しましょうか?」

ミナックスは口が裂けているのではないかと思うくらいの満面の笑みを浮かべた。大きい歯が煌いていた。「あなたは新しい役職、中尉としてよくやってくれてるわ……でも、それは違うの」さりげない身振りでミナックスは別のライトニングの爆風とともにゲートを開き、故トードストーン中尉をそこへ吹っ飛ばした。

クラッグははっと息を飲んだ。「あなたのクリスタルを取り戻す方法を私が見つけ出しましょうか?」

「素晴らしい意見ね。クラッグ中尉(Lieutenant Crag)。どういうプランを持っているのかしら?」今、ミナックスは彼の真正面に立っていた。彼女の奇妙な香水の香りは彼の思考を混乱させる。

クラッグはブリテインの裏通りで過ごした時代の経験でのし上がったのだ。きっと、あのときの経験はこの昇進を生き残るのに十分役立つだろう。「うーん……。私の計画は、バッカ……いや、コーブの港に行き……、そう、情報を買おうと思います」

ミナックスは何かを詮索するかのように、彼を一瞬見つめた。その後、背筋を伸ばし、クラッグへウィンクをし、去るために向きを変えた。「お金がいるのかしら? 中尉?」

クラッグは、ミナックスとの初めての会話が成功裏に終わりそうで安堵した。しかし、エンディングではあるが、まだ終わってはいない。彼女が詠唱の時に使った手はまだ光を帯びている。彼は、背後の壁が平面かつ滑らかであることを素早く確認した。「大丈夫です。ご主人様。賄賂のために何かを盗もうと計画しておりますので」

ミナックスは立ち止まり、満面の危険な微笑みをたたえてクラッグへ振り返った。「いい答えね、中尉。適任者を選んだと確信してたもの」彼女は再びウィンクをした。「今、もし本当に私を感激させたいと思っているのなら、数週間前、サー・ジョフリー(Sir Geoffrey)がブリテインの傭兵たちへの餌に使っていたチェストを盗みなさい。あれなら施しになるわよ」

「わかりました。ご主人様」クラッグはミナックスがドアから出て、向きを変え、ホールへと消えて行く様を息をしないで見ていた。深呼吸をし、彼女が聞いていないことを確認するため、ゆっくりと部屋を出た。さて、彼は思った。中尉という立場はほとんどバッカニアーズ・デンの若者になった感じとそっくりなんだな、と。結構だ。とにかく現場がより自分に適しているのだ。ミナックスの秘密要塞の石床のせいで背中が痛くなっていたのだから。

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